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秋季キャンプコラム

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2025.11.10
『一歩先を行ける』 参謀に!

日本シリーズの激闘から一息つく間もなく、秋季キャンプが11月1日(土)にスタート。藤川阪神2年目に向けた新体制も着々と整いつつある。晩秋に躍動する猛虎達の動きを追った。

忘れられない悔しさ

4日(火)藤川球児監督が秋季キャンプ(高知県安芸市)に合流した。この日は第1クール最終日。ブルペンではルーキー木下ら若手投手に直接指導を行うなど球団初のセ・リーグ連覇へ向けて早速精力的な動きを見せている。

兵庫県西宮市の球団施設では、午前中FA権を行使せず残留を決めた岩貞祐太投手が取材に応じた。「タイガースでもう一度日本一になりたいという気持ちが一番強かった」と決断の理由を明かす。日本シリーズでは第2戦(みずほペイペイドーム)2回裏にリリーフ登板するも山川に3点本塁打を浴び、柳町の打球を左肩に受けるアクシデントで3回途中で降板。「このオフ厳しい練習を自分に課していく中で忘れる事の出来ない、より追い込める悔しい登板になった」と話している。

正午には昨年からアカデミーコーチを務めていた桑原謙太朗氏の投手コーチ就任会見が行われた。横浜~オリックス~阪神と現役時代を過ごし、独特の『真っスラ』を武器に2017年には最優秀中継ぎ投手賞のタイトルを獲得。来季へ向けて藤川監督が掲げる『右のリリーフ強化』という課題にうってつけの人材と言えそうだ。

「僕自身活躍したのが30歳を過ぎてからだった」事を踏まえて、特にベテラン投手の底力に期待したいと話す新コーチ。現場を離れて久しい事もあり、先ずはコミュニケーションを十分に取って各投手の特徴を生かした指導に取り組んで行く。

来季開幕は敵地・巨人戦

5日(水)セ・リーグが来季日程を発表した。連覇に挑む阪神は、2026年3月27日(金)に敵地・東京ドームで巨人と開幕戦を行う。ホームゲーム開幕は31日(火)京セラドーム大阪の対横浜DeNA。本拠地・甲子園では4月7日(火)東京ヤクルト戦が最初の試合となる。

6日(木)宮崎市で侍ジャパン強化合宿が始まり、阪神からは坂本誠志郎捕手と森下翔太外野手が参加している。15・16日に予定されている韓国戦(東京ドーム)へ備えるものだが、バッテリーは国際試合に導入されるピッチクロックやピッチコムに慣れる為の確認作業もあり、真剣な表情で取り組んでいた。

「正直なところ驚いている」…甲子園の球団施設で和田豊ヘッドコーチの就任記者会見が開かれた。今季は一二軍巡回コーディネーターとしてファームとの橋渡し役を務め、秋季キャンプ期間もSGLスタジアム尼崎で残留組の練習をみていたが、予期せぬ連絡に戸惑った。実は組織力の一層強化を求める藤川監督が、2年目は案外簡単そうで迷いやすいからと連覇の為に欲した人材でありポストこそがこの人事だったようである。

一軍・ファーム両方の監督とフロント経験を持つ稀有な存在である新ヘッド。「自分の経験に基づくところもあると思うし、監督をしていた時ヘッドコーチに求めていたモノも含めて…藤川監督が求める一歩先を行けるように!そういうヘッドコーチになりたいですね」。サインを求められた時、色紙に添える言葉は『泰然自若』だ。猛虎を知り尽くした男が、猛虎を更なる高みへと導く。

異例のドリス『臨時コーチ』

7日(金)ドラフト4位・早瀬朔投手(神村学園高)への指名挨拶が鹿児島県いちき串木野市の神村学園で行われた。球団からは畑山統括スカウトらが出席。兵庫県丹波市出身で幼少期から大の虎ファンでもある高校屈指の最速151km/h右腕は、「日本を代表する投手になること」を目標に掲げる。

第50回社会人野球日本選手権(京セラドーム大阪)で 中野拓夢内野手が『レジェンド始球式』に登場した。例年自主トレでも施設を使用する古巣・三菱自動車岡崎の試合(2回戦・対ホンダ)を担当したが、かつて戦った社会人の舞台に感慨深げ。流石のストライク投球で場内を唸らせていた。

神戸市内で今季限りで引退した原口文仁内野手がテレビ番組に出演。山あり谷ありだった16年間のタテジマ人生を振り返った。シーズンが終わって「この時期に練習をやらない感覚が不思議な気持ち」だと話す原口。気になる今後については未定だが、施設慰問など社会貢献活動は今後も継続していく。

8日(土)高知・安芸の秋季キャンプは、和田新ヘッドコーチや前川・ 髙寺・中川らが合流して、秋空の下順調にメニューを消化した。今季不本意に終わった前川右京外野手は、フリー打撃で場外アーチを放つなど合流初日から気を吐いている。

同じくこの日合流したラファエル・ドリス投手は、アップなどには参加せず、ブルペンで木下に変化球の投げ方を伝授するなど若手投手に指導を施していた。色んな国で様々なベースボールを経験して来た37歳の人望あるベテランに託した指揮官の思いが、異例の現役外国人投手『臨時コーチ』を誕生させたと言えそうだ。

9日(日)秋季キャンプは、第2クール最終日。雨の為室内でのメニュー中心で個別の強化練習などが行われた。当初この日は中日との練習試合(春野)が組まれていたが、天気予報を考慮して事前に回避。11日(火)に変更となっている。

静かに始まった秋の鍛錬。球団史上初のセ・リーグ連覇へ向けた道が、ここから始まる。