| 2025年 |
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吉田義男追悼試合
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現役時代は名内野手で、引退後は監督として85年に阪神タイガースを率いて21年ぶりのリーグ優勝、球団史上初の日本一に導いた吉田義男さんが2025年の2月に亡くなった。
4月27日の対読売ジャイアンツ戦で追悼試合が行われた。選手として全盛だった1964年シーズンのユニフォームを復刻。タイガースの選手、監督、コーチが、現役時代の背番号である「23」を背負って試合に臨んだ。背番号の書体は80年代前半まで使用された丸いゴシック体。その書体だけで、なつかしさが込み上げるオールドファンは多かった。
Family with Tigers
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コロナ禍が厳しかった2022年から、阪神タイガースと選手会が、将来を担う子どもたちとその家族に笑顔あふれる毎日を送ってもらいたいという想いからスタートした「Family with Tigers」企画。4回目となる2025年のシンボルカラーはイエローアイボリー。灯りのような「優しさ」「暖かみ」を持つ家族を表す色としてイメージしている。特別ユニフォームの地色に採用した。
前年の24年からこのイベントに関してはチームロゴの書体も自由となり、25年もポップで存在感のある「TIGERS」ロゴが採用された。
ウル虎の夏2025
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2025年の「ウル虎の夏」企画ユニフォームはアバンギャルドな雰囲気。
ファンの熱量と選手の情熱を、チーカラーの「イエロー」を基調にしたグラフィティデザインで力強く荒々しく表現。躍動感あふれる図柄の中には、球団創設90周年を意味する「90」の隠し文字も散りばめられていた。
ユニフォームの発表会見に出席した才木浩人選手は「なんかいい感じですね」と好感触。近本光司選手も「ストリート系でかっこいい」と語っていた。
B-LUCK DYNAMITE
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阪神タイガースが球団創設90周年を記念して、2025年8月に京セラドームで開催したのが「B-LUCK DYNAMITE」イベントだ。
そのモチーフは歴史。
胸マークの「OSAKA」は戦前の球団創設期から大阪タイガースが使用していた書体をそのまま再現している。「B-LUCK DYNAMITE」のタイトルも、1947年の戦後初優勝の原動力となった「ダイナマイト打線」へのオマージュだ。
黒い上下のユニフォームは、1948年から登場し「ダイナマイト打線」の戦闘服として、伝説となった黒いユニフォームの存在がベースとなっている。
そして「B-LUCK DYNAMITE」のテーマは「未来へ向けた新たな一歩」。
「故きを温ね、新しきを知る」、「温故知新」ということなのか、ユニフォームのデザインは伝統のスタイルを散りばめなから、新しい時代に向かっていくスタイルとなっていた。
ジャガーズ復刻
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1954年から55年までの2年間、阪神タイガースの二軍は阪神ジャガーズを名のった時期があった。
二軍が一軍と違う名称にした理由は54年にパ・リーグが、新球団の高橋ユニオンズを加えて7球団制から8球団制に拡張したことだった。球団数の増加で、リーグ全体の試合数が420試合から560試合と飛躍的に増えた。これは地方での試合開催増加も意味していた。地方をパ・リーグに制圧されると危機感を抱いたセ・リーグは、二軍を独立させ、新日本リーグという地方巡業主体の新リーグを結成したのである。そしてそれぞれに一軍とは違うチーム名と本拠地も制定した。
阪神ジャガーズ(神戸)、読売ジュニアジャイアンツ(横浜)、中日ダイヤモンズ(静岡)、洋松ジュニアロビンス(北九州)、広島グリーンズ(呉)、国鉄フレッシュスワローズ(大宮)という具合だった。
当時の二軍のユニフォームは一軍の選手のお下がりが使用されていた。チーム名が別になってもそれは変わらず、胸マークの「Tigers」を外して「Jaguars」のロゴに付け直された。
そして大手製菓会社がスポンサーとなって地方巡業が開始された。
新日本リーグは前後期制で、ジャガーズは後期優勝を飾り、年間優勝決定シリーズでも前期優勝の読売ジュニアジャイアンツを破り、新日本リーグの最初で最後のチャンピオンとなっている。
しかしパ・リーグのリーグ拡張はすぐに失敗だったと判明する。
観客動員数は増えなかったのだ。
やがてパ・リーグの8球団制は縮小に向かい、58年には現在の6球団制となっている。
55年にはセ・パ両リーグは協調路線に転換。全球団の二軍を東西に分けたウエスタン・リーグ、イースタン・リーグを発足させた。途中まで開催されていた新日本リーグはうやむやなまま自然消滅。セ・リーグの各二軍は新たな東西リーグを優先した。
阪神ジャガーズは56年まで存続したが、57年からは阪神タイガースを名のった(一軍は60年まで大阪タイガース)。
時を経た2025年、尼崎市のゼロカーボンベースボールパーク内に新設された日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎が阪神タイガース二軍の新たな本拠地となった。
3月28日から30日の3連戦で開催されたのが「阪神ジャガーズデー」だった。
この年は球団創設90周年にもあたり、目先を変えた歴史イベントのひとつとして開催された。現代風にアレンジされたジャガーズのユニフォームを着用し、現代の若虎たちも躍動した。
























