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流れ変えた痛恨の一発
序盤 苦手の左腕から先手を取って優位に進めた阪神だが、中盤 集中打を浴びて一気の逆転を許し大事な星を落とした。
巨人先発・田口に通算６連敗中の阪神は、俊介・上本の１・２番。糸井・福留・中谷でクリーンアップを組んだ。初回 俊介の左前安打から二死２塁とした阪神は、４番 福留が左中間へ適時二塁打を放ち先制する。
その裏 阪神先発・青柳も２番 マギーの右二塁打から二死３塁となり、４番 阿部に右前適時安打を浴びて、すぐに追いつかれる。
２回表 阪神は鳥谷・北條の連打で無死１・３塁とする。梅野・三振の後 ９番 青柳は右中間へ適時二塁打を放ち、プロ初打点でリードを奪う。更に１番 俊介も右前適時安打で続き、３対１と突き放す。
マルチヒットの俊介（藤川俊介）外野手が、振り返る。「打ったのはストレート。とにかく次の打者に繋げることを考えて打席に入った。先に追い込まれてしまったけど、逆らわずに逆方向へ打ち返すことが出来て良かった」。
青柳は２回から立ち直っていたが、５回裏 無死１塁から８番 ブロ初スタメンマスクの新人・宇佐見にライトスタンド上段へ届く２号同点２ランを浴びてしまう。この後 二死１・２塁となり４番 阿部を迎えたところで、青柳は岩崎にマウンドを譲った。ここで阿部は右前適時安打を放って、巨人が初めて勝ち越す。岩崎は村田・亀井にも連続適時安打を浴びて、この回５失点。巨人に６対３とリードを奪われた。
「長打を打たれてはいけないところで打たれてしまい、自分の役割を果たすことが出来なかった」。４回2/3（79球）６安打 ３三振 ２四球 ５失点の青柳晃洋投手は、項垂れるばかりだった。
一方、３回以降 立ち直った巨人・田口は６回（103球）まで投げて ９安打 ４三振 無四球 ３失点。７回からは西村〜マシソン〜カミネロがガッチリとリードを守り、６対３で阪神に鮮やかな逆転勝ち。田口は１１勝目阪神が敗れて広島が勝った為、再び自力優勝の可能性が無くなって広島にマジック２１が『再々点灯』している。
悔しい逆転負けの阪神だが、１番 俊介は最終打席でもヒットを放ち今季４度目の猛打賞で気を吐いた。糸井・福留は揃ってマルチヒット。鳥谷はこの夜のヒットで通算1990安打となり、いよいよ大記録達成へカウントダウンに入る。投手では３人目・石崎が２イニングを１安打無失点の好投で８試合連続無失点。伊藤和も１イニングを無安打２三振でピシッと抑えている。
片岡篤史打撃コーチは、「次に繋がる内容を見せてくれたが、残念。（田口対策は）６連敗中 出来てなかった事が出来ていた」と打線に一定の手応えは口にした。
青柳晃洋投手は、「走者を出してから上手くいかないところがあった。（宇佐見の同点本塁打は）３ボールになってしまって、カウントを取りに行った直球を打たれた」と振り返っている。
「あの（宇佐見の）本塁打は効いたね。あの回は何とか抑えて欲しかった」。香田勲男投手コーチも５回裏に崩れた青柳を嘆いた。「（阿部のところで交代した理由は）抑える根拠がなかった。（突然崩れる悪癖は）乗り越えて欲しい。それが課題」だと話している。
「（青柳を交代させたのは）いろんな要素がある。『あと一本』（あと１人抑えたら）と言うところが・・。一皮むけて欲しい」。金本知憲監督もテンションが上がらない。「打線的には、もう１〜２点欲しいところだったけど、いつもいつも打てる訳じゃない。また明日ですわ！」と言葉少なだった。
